アプリゲーム、関連CDなどが大ヒット中の「バンドリ!」シリーズ。
今回は「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」より、特に異彩を放つバンドの、不思議な関係の2人についてご紹介します。
様々なキャラクターの関係性が魅力的な作品ですが、今回紹介するのは「ハロー、ハッピーワールド!」の弦巻こころと奥沢美咲。
この2人のコンビのファンはとても多く、そのやりとりから毎回目が離せません。
2人の魅力を、ぜひ知っていただければ嬉しいです。
「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」対照的な2人・弦巻こころと奥沢美咲
弦巻こころと奥沢美咲は、同じ「ハロー、ハッピーワールド!」というバンドに所属する2人。
このバンドもまた、他のバンドに比べ大変風変わりで個性的です。
バンド紹介を交え、2人のプロフィールをご紹介しますね。
ハロー、ハッピーワールド!個性豊かな不思議バンド
こころ・美咲が所属する「ハロー、ハッピーワールド!」。通称ハロハピ。
5人のメンバーで構成されています。

ボーカルの弦巻こころ(高校1年生)。
バンド結成のきっかけを作った破天荒で、不思議なカリスマ性を持つ少女。詳細は後ほどご紹介しますね。
ギターの瀬田薫(せた・かおる/高校2年生)。
元々演劇部で活動し、その華やかさと演技力、また王子様然としたキャラクターで他校にまでファンが多い有名人でした。
「目立つメンバーが欲しい!」と思い立ったこころにスカウトされ、バンドに参加します。
ドラムの松原花音(まつばら・かのん/高校2年生)。
気弱でちょっとおっちょこちょいな少女。
ドラムを楽器店に売りに行く途中に駅前で歌っていたこころに出会い、成り行きで一緒に演奏することになってしまいます。
こころは花音と出会ったことでバンド活動に興味を持ち、メンバーを集めることになります。
花音は、言わばバンドの立ち上げに深く関わった存在なのですね。
ベースの北沢はぐみ(きたざわ・はぐみ/高校1年生)。
明るく好奇心旺盛な少女です。商店街の精肉店の看板娘で、ソフトボールチームのエース。
メンバーを募集していたこころたちと出会い「楽しそう!」と感じたことから、バンドに参加します。
兄がベースの経験があるという縁で、ベースを担当することになりました。
そして、最後に着ぐるみDJのミッシェル(奥沢美咲)。以上5名で構成されています。
奥沢美咲は「ミッシェル」として表舞台に立っているのです。
この世界にこわいものなし!最強ガール・弦巻こころ(つるまき・こころ)

- CV:伊藤美来
- 8月8日生まれ 花咲川女子学園高校1年生
弦巻こころ、通称「花咲川の異空間」。彼女はちょっとした有名人です。
とんでもないお金持ちのひとり娘である彼女に、手に入らないものはまずありません。
信じられないくらいの大豪邸に暮らし、豪華客船やプライベートジェットを持っているくらいのお嬢様。
そして、「バンドをやりたい」と一声言えば必要な楽器も機材も全て揃ってしまうのです。願えば叶う、そんな恵まれた存在。
でも彼女は偉ぶることも、驕ることもなく、誰にでも積極的に話しかけ明るく振る舞います。
あまりに突拍子なく「楽しいこと探し」をする少女。
悪い子ではないのですが「変わってる」という印象を持たれやすく、少々敬遠されやすいタイプの存在です。
こころはとにかく「楽しいことが大好き!」な女の子。「何か楽しいことはないかしら?」と日々目を輝かせています。
自由気ままに振る舞いながら、鋭い観察眼を持っていることも彼女の魅力。
メンバーそれぞれの個性や性格をしっかり見抜き、それぞれの本質を誰よりも理解し、寄り添うことができる思慮深い女の子でもあるのです。
ある日、ドラムを諦めようとしていた花音と出会ったこころ。
花音との会話の中で、こころは「バンド活動を通して、世界中を笑顔にする!」という大きな目標を抱くことに。
彼女のもとに集った個性豊かなメンバーとともに、今日も世界に笑顔を与えています。
予測不能な毎日!無気力巻き込まれ少女・奥沢美咲(おくさわ・みさき)

- CV:黒沢ともよ
- 10月1日生まれ 花咲川女子学園高校1年生
奥沢美咲は、弦巻こころのクラスメイト。ただそれだけの存在でした。
こころのような目立つ存在を別世界の住人と認識し、決して深く関わろうとはしない。
人当たりが悪いわけではありませんが、どちらかというと無気力で、面倒事に巻き込まれることは苦手なタイプです。
ある日着ぐるみを着て商店街でアルバイトをしているところで、メンバー探しをしていたこころたちと遭遇。
成り行きでそのままバンドに参加することになってしまいます。
しかも、こころが勧誘したのは美咲ではなく「ミッシェル」。美咲がその時着ていたクマの着ぐるみのほうだったのです。
こころ・はぐみ・薫の3人には「美咲=ミッシェル」の事実は理解されず、あくまでミッシェルはミッシェルという存在であり、着ぐるみを着ていないときの美咲は「ミッシェルの代弁者、6人目のメンバー」と認識されています。
美咲は、この奇妙な状況にもちろん抵抗します。
どうにかバンドを抜けようとしたり、自分がミッシェルであることをこころ達に理解させようと試みたりするのですが……どうもうまく伝わらない。
それどころか、危なっかしいメンバーの世話を積極的に焼いてしまい、なかなか自分から抜けられない状況を作っていってしまうことに。
そんな日々を繰り返しながら、ゆっくりと確実に、美咲はハロハピというバンドに染まっていく自分に気づきます。
そして、あれほど相容れないと思っていた「異空間」弦巻こころに対する気持ちも、確実に変化していくのでした。
「バンドリ!」美咲にとってのこころ~イベントストーリー「ハロー、マイハッピーワールド」より~

ハロハピとしての活動を通し、美咲はゆっくりと確実に、こころやハロハピメンバーとの絆を深めていくことになります。
2017年9月のイベント「ハロー、マイハッピーワールド」では、そんな美咲の心境を追いかけたストーリーが展開されていきました。
「奥沢さんって、あの弦巻さんと仲いいよね」
ある日、クラスメイトにそう声をかけられた美咲。
しかし、すぐに頷くことも、一緒にバンド活動をしているということを伝えることもできず、咄嗟にごまかしてしまうのでした。
でも、クラスメイト達のハロハピについての話を聞いて、美咲の心はざわめきます。
「あの弦巻さんのバンドでしょ?なんか怖そう」
「クマの着ぐるみがいるとか、変だよね……。」

ハロハピのことを悪く言われるのは、悔しいし苦しい。もやもやする。
見てもいないのに、どうしてそんなふうに言われないといけないんだろう。
美咲は強く反論できず、自分が参加していることももちろん打ち明けられなかったのですが、「見もせずに決め付けるのはよくない」と彼女たちを諭してから、こう伝えます。
「2週間後、ライブがあるって。見に行ってみたら?」
……そのときはライブの予定なんて、入っていなかったのですが。
メンバーに招集をかけ「2週間後、ライブやるから」と宣言する美咲。
自分の居場所を、大切な仲間たちを、見てほしい。見て知ってほしい。
そう感じた美咲の咄嗟の判断でした。
もちろん、メンバー達が反対することもなく。曲作りに練習に、ライブに向けて奔走する日々を送ります。
それからの美咲は、急遽決まったライブの会場探しに新曲作りにと、いつも以上に苦労することに。
「ハロハピが大切なんて、今まで考えたことなかった」と思う美咲ですが、少しずつ変わってきた自分自身を意識していくようになります。
あれだけ忌避していたこころにより、彼女の平穏な日々は打ち砕かれてしまい、こころの「異空間」の中に巻き込まれていきます。

ハロハピの活動では大変なことも多いし、苦労することも多い。
でもやっぱり、悪く言われると悔しい。
「ハロハピやこころを否定されたことで、自分も否定されたような気持ちになった」それくらい、自分の一部になってしまっている。
…きっと、そういうことなのではないでしょうか。
きっかけはめちゃくちゃだったけれど、美咲にとってのハロハピは、何よりも大切な居場所なのです。
「バンドリ!」こころにとっての美咲~イベントストーリー「こころはいつもHalloween!」より~

さて、こころに翻弄される日々を送っている美咲ですが、当のこころにとってはどんな存在なんでしょうか?
もちろん、「大切な仲間」であることには変わりないでしょう。
でも、最初の頃はどちらかというと「ミッシェル」のほうの印象が強く、「奥沢美咲」という個人の印象についてはあまり語られません。
それどころか、美咲は長らくこころに名前を覚えられず、「キグルミの人」(ミッシェルの代理の人)と呼ばれていたほど。
美咲にとってのこころの気持ちの変化はわかるけれど、こころはどうなのだろう?
そこは、ずっと気になるところでした。
でも、こころにとっての美咲もまた、大好きで大切な存在なんだろうな……。
そんなことを感じるきっかけになったイベントがありました。
2017年9月の、「こころはいつもHalloween!」です。
ハロウィン前日、いつものように「楽しいことがしたい!」と言うこころ。
あれこれ考えながら行き着いたのは、商店街の人たちからお菓子をもらえるハロウィンイベントです。
毎年恒例のこのイベントで、2人1組のチームを作り、お菓子集めの対決をしようというのです。

「美咲とチームを組む」と宣言するこころに、「それでいいよ」とあっさり受け入れる美咲。
「ハロウィンに楽しいことがしたい」というこころの提案にも反対するでもなく、一緒にアイデアを考えたり、巻き込まれることに抵抗感を示さなくなったり…。
ずいぶんと変化したことが伺えます。
友人たちも巻き込んで、翌日のイベントに向けての準備は着々と進みました。
そして、ハロウィン当日。
「美咲とチームを組む」ということになっていたこころなのですが、当日現れたのは「美咲」ではなく「ミッシェル」のほうでした。
(「ミッシェル=美咲」なので、美咲が来ていることには間違いないのですが、こころはもちろんそれをわかっていません)
ミッシェルがいることは、きっととてもこころにとって楽しいことのはずですが…。
少し浮かない表情を見せます。

「美咲と一緒がよかった。」
こんな気持ちをこころが語るのは、初めてのことです。
「ミッシェルが来てくれたのね、嬉しいわ!」そう笑う姿を想像していたのですが、寂しそうに眉を下げて「美咲がいなくてさみしい」という気持ちを隠しません。
ミッシェルの代わりに動いてくれる「キグルミの人」という認識をされていた美咲ですが、積極的にバンドを支えるようになった美咲の姿を見て、こころの心境もまた変化したのでしょう。
美咲が心を開いたからこそ、こころも美咲にまっすぐ向き合い、「大切な友人」として美咲の存在を受け入れているのです。
もう「キグルミの人」ではなく、「あたしの大切な友達の美咲」なのです。
この表情と言葉から、こころの心境の変化もまた見て取ることができました。
【まとめ】「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」弦巻こころと奥沢美咲・異空間で見つけた居場所

ひょんなことから、異空間に巻き込まれてしまった美咲。
美咲は何度か、自分がミッシェルであるとしっかり話をしようと試みました。
なかなかそれを理解してくれないこころたちに焦れることもありましたが、「やっぱり、このままでいいかな」と、思い直すことになります。
おそらく、「ミッシェルではなく美咲」がここにいるのだと言いたかったのでしょう。
でも、このままでいいと思い直したのはきっと、美咲の存在が確かに認められているから。
2018年秋に公開されたハロハピのバンド個別ストーリー第2章「キミがいなくちゃっ!」では、自分の存在意義に悩む美咲の姿が再びクローズアップされます。
彼女がどのように、この葛藤を乗り越えたのか。
こころは、ハロハピのメンバーは、美咲にどんな言葉をかけるのか……。
そこはぜひ、ご自分の目で確かめてみてください。
未知の世界に居場所を見つけた美咲の変わっていく姿と、いつもまっすぐ美咲を受け止めるこころ。
2人のこれからの関係、そして「ミッシェル=美咲」にこころが気づく日は来るのか?
それも含めて、期待して見守りたいと思います。
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