魔の三角地帯「バミューダトライアングル」の謎と真実に迫る!

魔の三角地帯「バミューダトライアングル」の謎と真実に迫る!

バミューダトライアングルは、「魔の三角地帯」と言われています。

その場所を通る船や飛行機が消えてしまったり、乗組員のみが消えてしまったりする事故が多発している、恐ろしい場所なんですよね。

しかしなぜ、バミューダトライアングルでは乗り物や乗組員が消えてしまったのでしょうか?

この海域にはいったい何があるのでしょうか?その謎に迫ります。

バミューダトライアングルとは?どこの海域にあるの?

バミューダトライアングル

画像出典:Wikipedia

バミューダトライアングルは、バミューダ諸島とフロリダ半島、プエルトリコ自治連邦区を繋いだ海域です。

この3つの国を繋いだ線が三角形になり、バミューダ諸島の名前から「バミューダトライアングル」と呼ばれるようになりました。

実はこのバミューダトライアングル、不審な事故が多く起こっている場所でもあります。

事故によって行方不明になった人の数は1000人を超え、「魔の三角地帯」と呼ばれるようになりました。

バミューダトライアングルで起こった事故は原因がはっきりとしないことから、超常現象を連想させることが多く、有名なミステリーとして小説や漫画、映画を含むメディアにテーマとして取り上げられることがあります。

そのことから、バミューダトライアングルはミステリー好きには欠かせない場所の一つになりました。

世界的にも有名な「パイレーツ・オブ・カリビアン」を含む様々な映画、アニメ、小説のモデルにもなったバミューダトライアングル。

謎が多く残されているため、ミステリーやこれまで起こった事故をモデルにした話が作られやすいのかもしれませんね。

 

バミューダトライアングル海域の特徴とは?

バミューダトライアングル

バミューダトライアングルは不審な事故が多発している海域ですが、主な特徴は次の通りです。

  • バミューダトライアングルは17万平方キロメートルの広さがある
  • 天候が変わりやすく、激しい気象条件が多い
  • 天候は局地的な場合があるため、少し離れた場所では違う天気の場合もある
  • 事故が起きた後、遺体や沈没した残骸が見つからない
  • 事故が起こる直前に、コンパスや計器に異常が起こる場合がある

こんな特徴が見られるのが、バミューダトライアングルですね。

「天候が変わりやすい」という部分では他の海域でも同じ事が起こりますが、「激しい気象条件が多い」というのが他の海域とバミューダトライアングルの違いです。

バミューダトライアングルの海域はハリケーンを生み出す場所でもあり、時に波の高さが15メートル、ビルの高さで考えれば6階の部分まで波が上がります。

また、風速も80メートル近くまで強くなり、人がまともに立っている事もできないほどの時も。

そのような条件が揃ってしまうと、船や飛行機などはひとたまりもありません。

また、コンパスや計器に異常が起こるということから、何か機械に異常を引き起こさせるようなものが発生している可能性があります。

バミューダトライアングルといえば、「事故が起きた後、遺体や沈没した残骸が見つからない」というのが有名なんですよね。

残骸が見つからないという事は、残骸がどこかに行ってしまったというミステリーが生まれてきます。

どこへ行ったのか?バミューダトライアングルだから残骸が見つからないのか?このような謎が、多くのミステリーファンを虜にしているのかもしれません。

 

バミューダトライアングルで実際にあった5つの有名事故

バミューダトライアングル

このバミューダトライアングルでは、実際に多くの事故が起こっています。

通常、海難事故の場合は船の壊れた破片が浮かんでいたりしますが、バミューダトライアングルでは沈んだ形跡すら見つけられないことがあるんですよ。

この海域でいったい、どんな事故が起こっているのでしょうか?

次は、バミューダトライアングルで起こった有名な事故を5つ紹介したいと思います。

 

バミューダトライアングル事故1 給炭艦サイクロプス失踪

サイクロプス号

画像出典:Wikipedia

サイクロプスというのはアメリカ海軍の給炭艦で、1910年に進水した船です。

全長が165メートルあり、14000トンほどの重さがありました。

サイクロプスには無線通信装置も装備されていましたが、1918年にバミューダトライアングル海域にて消息を絶ちます。

消息を絶った後には捜索もされましたが、沈んだ残骸も発見できず、乗船していた200人を超える人の消息も分からないまま。

この1918年という年は第1次世界大戦中だったことがあり、撃沈されたのではないかという噂もありましたが、これは戦後の調査で否定されました。

その他にもハリケーンや船の欠陥が原因とも考えられましたが、SOS信号も発信されずに消息を絶ったため、原因が不明なまま現在に至ります。

 

バミューダトライアングル事故2 無人船メアリー・セレスト号

無人船メアリー・セレスト号

画像出典:Wikipedia

メアリー・セレスト号は、1872年にポルトガル沖で発見されました。

この時、メアリー・セレスト号は人が1人も乗っていない無人船だったのです。

発見した船の船員がメアリー・セレスト号の船内を調べると、さっきまでそこに人がいたような跡が残されていました。

  • 食べかけの皿が並べられたテーブル
  • 飲みかけのコーヒー
  • 髭剃りをしたままの洗面所
  • 救命ボートは使用された形跡がない
  • 食糧や水は十分積まれていた
  • 船内が戦闘状態にあった形跡が少ない

このような跡が残っていた事から、船員は直前まで乗船していたのではないかと思われていたのですが、実際は「食べかけの皿」や「飲みかけのコーヒー」はなかったという話もあります。

食べかけや飲みかけの話は、無人船という印象をより強くするための脚色だった可能性もありました。

もし、本当に食べかけや飲みかけのものがカビも生えず残っていたのであれば、バミューダトライアングルでの事故ではなく、ポルトガル沖の事故だったはずですよね。

ただ十分な食料が残されていた事、救命ボートが使用された形跡がない事を考えると、船員がどこに消えてしまったのか、多くの謎が残されています。

 

バミューダトライアングル事故3 エレン・オースティン号事故

バミューダトライアングル

1881年に、メアリー・セレスト号のような事件が再度起きていました。それが、エレン・オースティン事件です。

このエレン・オースティン号は、バミューダトライアングル海域を航行中に、人が乗っていない遺棄されたと考えられる船を発見します。

エレン・オースティン号の船員が乗り移ってみると、遺棄された船は船員だけが消えたような印象を残す船だったのです。

状態も良かった船を自分たちの物にしようと考えた船長は、エレン・オースティン号の船員を乗り込ませ、目的地まで一緒に航行する予定でした。

しかし、その途中にスコールのような天候に襲われ、エレン・オースティン号と遺棄された船は2日間離れてしまったのです。

2日後ようやく会えた船には、エレン・オースティン号から乗り移った船員が消えて、無人船に戻っていました。

異常な状況を受け、再度船長からの話で別の船員が乗り込む事になったのですが、またスコールのような天候に見舞われ、その後は船と乗り込んだ船員とはもう会うことができなかったのです。

スコールのような雨で2回も離れることになったなんて、不思議ですよね。

そしてなぜ船の船員が消えてしまったのか、船がどこに行ったのか、謎が多く残っています。

 

バミューダトライアングル事故4 C133カーゴマスター失踪事件

C133カーゴマスター

画像出典:Wikipedia

C133カーゴマスターというのはアメリカ空軍の大型輸送機で、1963年の9月にバミューダトライアングル付近の海域上空にて消息が絶たれました。

C133カーゴマスターは事件当時、無線にて順調に飛行していたことが確認されていましたが、ある時間を境に無線連絡が取れなくなったのです。

無線連絡が絶たれた後、飛行機200機近くを投入してC133カーゴマスターの捜索を行いましたが、残骸は発見されませんでした。

また、10人いたという乗組員も行方不明のままです。

 

バミューダトライアングル事故5 米海軍機フライト19事件

フライト19

画像出典:超常現象の謎解き

バミューダトライアングルの失踪事件の中で最も有名なのが、この「フライト19」事件です。

アメリカの戦闘機だったフライト19。1945年12月5日に通信が途絶え、連絡が取れなくなりました。

1945年は第2次世界大戦中でしたが、訓練の為フロリダの海軍基地から2時間程度の飛行予定で離陸。

当時の天気は良好で、乱気流も確認できませんでした。

そんな時、フライト19に乗っていた大尉から奇妙な無線が管制塔に入ります。その内容は以下のようなものでした。

大尉「管制塔!我々はコースを外れてしまったらしい!何処にも陸地が確認できない!」

管制官「落ち着くんだ。現在の位置は?」

大尉「わからない!ここは何処だ!?我々は一体何処を飛んでいるんだ!?」

管制官「それでは取り合えず西に向かって進んでくれ。」

大尉「西がどっちかもわからない!いつもと様子が違うんだ!海が白い!何もかもがおかしい!」

隊員「我々は完全に現在地を見失った。全ての戦闘機で機器系統が異常を示している。た、助けてくれ!白い水に突入した!」

大尉「何てことだ……。見てくれ!我々がいる場所は……!?」

文章出典:GIBEON

この無線を最後に、フライト19からの連絡が途絶えました。

この後、墜落の可能性を考えた管制塔は飛行艇マリナー号に救援を依頼し、フライト19の無線が途絶えた地点に行かせます。

しかし、マリナー号も「フライト19の確認は取れない、周囲の様子がおかしい」という無線を最後に、消息を絶ってしまいました。

フライト19、マリナー号の残骸や操縦者の遺体も発見されることがなかったのです。

 

バミューダトライアングルの真実!失踪が起こる原因は?

バミューダトライアングル

バミューダトライアングルの有名な事故を紹介しましたが、実際にはかなり多くの海難事故が起きています。

なぜこのバミューダトライアングルでは不可解な海難事故が起きてしまっているのでしょうか?その原因は何が考えられるのでしょうか?

その謎を解く有名説を4つご紹介したいと思います。

 

バミューダトライアングルの謎の真相1 ワームホール説

ワームホール

オカルト的な説ですが、ワームホール説という説も存在していました。

ワームホールとは時空と別の時空を繋ぐトンネルのようなもので、ワームホール説が本当であれば、タイムスリップのような状況が起きたと考えることができます。

消息を絶った船や飛行機の残骸が見つからないことから、このワームホール説が出てきました。

ただ、本当に存在するのかどうかは分かりません。

ワームホールの存在自体に対し疑問視する声が多いのも事実ですが、残骸が見つからない、人が忽然と姿を消したその謎が解明されないとなれば、このようなワームホール説も信じたくなってしまいます。

 

バミューダトライアングルの謎の真相2 人為的問題説

バミューダトライアングル

バミューダトライアングルは、天候や海域の性質から危険な海域だということは地元でも噂されるほどでしたが、それでも相当数の船や飛行機が上空を通行していたことが分かっています。

船や飛行機の量が多ければ、それだけ事故が多くなっても不思議ではありません。

船や飛行機になにか不具合があり、パニック状態に陥ってしまった、操作を誤ってしまった、気象状況が急激に変化し対応できなくなったなどの理由から、人為的なミスが生まれてしまうことも考えられます。

方向を見失うことや沈没の跡がないことを含め、謎の解明には説明不足な点が多いですが、人為的問題説も一定数あると言われていますね。

 

バミューダトライアングルの謎の真相3 メタンハイドレート説

メタンハイドレート

現在、最も有力な説と言われているのがこの「メタンハイドレート説」です。

メタンハイドレートとは別名「燃える氷」と呼ばれ、少し柔らかい氷状のものを言います。

このメタンハイドレートはとても燃えやすく、燃えた後は水しか残らない天然資源。1立方メートルに160~170倍のメタンを取り込むことができます。

そして、氷状態を維持するためには低温高圧状態を維持する必要があります。

このメタンハイドレート、実はバミューダトライアングルの海底にも多く存在しているんですよ。

海底で地震や火山、水温の変化により、メタンハイドレートの主成分のメタンガスの気化が起こります。

気化により、大量の気泡が水面に行く事によって、海水の密度が下がり浮力が失われてしまうのです。

浮力が無くなった海面を船が通った場合、船の重さにより急速に沈没してしまいます。

またメタンガスは空気より軽いため、水面から空に逃げていき、上空の飛行機のエンジンにメタンガスが接触すると引火し、爆発を引き起こすことがあるのです。

これらの状況から、跡形もなく消えた船や飛行機は、メタンハイドレートが原因だったと考えることができます。

しかし、船員だけが消えた事故やフライト19のような方向感覚を失う事に関しては説明がつかないため、全ての事故がメタンハイドレートのせいだとは言えません。

 

バミューダトライアングルの謎の真相4 マイクロバースト説

マイクロバースト

画像出典:HUFFPOST

マイクロバーストとは、簡単に言えば空気の爆弾です。

マイクロバーストがあると考えられる場所には特徴がありました。その特徴というのが、六角形型の穴が開いた雲の存在です。

近年の高解像度の衛星写真を使い、バミューダトライアングルを分析した結果、六角形型に空いた雲が見つかりました。

雲が綺麗な六角形になっていることは、通常では考えられません。

しかしその六角形の雲の穴の場所を高性能の気象レーダーで分析した結果、風速が時速約270キロという驚異の強風が吹いており、その風は下降気流だったことが分かったのです。

もし、この気流に航空機が巻き込まれれば、海に吸い込まれるように墜落します。

また、海面は風の影響から巨大な波が発生しているため、船や墜落した飛行機さえも沈めてしまう可能性があるんですよね。

この研究結果から近年、マイクロバーストとメタンハイドレートがバミューダトライアングルの原因と考えられるようになってきました。

 

バミューダトライアングルの事故は現在でも多いのか?

バミューダトライアングル

バミューダトライアングルには様々な事故が多く発生してきましたが、現在はどうなのでしょうか。現在も多くの海難事故が発生しているのか、気になりますよね。

実は現在は原因不明の事故は少なく、大きな海難事故は発生していません。

小さな原因不明のトラブルが発生していることは確認されているようですが、海難事故には至っていないようです。

また、バミューダトライアングルに限らず、海上では様々な事故が多く起こっています。

世界的に確認をすれば、バミューダトライアングルだけ事故が多いわけではないことが分かっているのです。

このことから、バミューダトライアングルがとても危険な航路ではないことがはっきりしてきました。

 

【まとめ】謎だらけだったバミューダトライアングルの真相は解明された?

バミューダトライアングル

様々な謎を残していたバミューダトライアングル。

その謎が解明されたかのように思われていますが、全ての謎が解明されたわけではありません。

マイクロバーストはフライト19の事件、メタンハイドレートは船の事故に大きく関わっているのかもしれませんが、船員だけが居なくなった事件に関してはまだハッキリとした結果が分かっていないのが現状です。

解明に近づいてはいますが、船員の遺体が見つかっていないこともあり、明確な答えは不明なままなんですよね。

謎がまだ残されている以上、バミューダトライアングルはまだ世界最大のミステリーの一つのままです。

また、マイクロバーストやメタンハイドレートがある以上、安全な海域とは言いにくい場所であることは間違いありません。

今後は大きな海難事故がないことを願いたいですね!